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お手軽簡単・和菓子レシピ 粒あんの作り方

お手軽簡単和菓子レシピ

粒あん



今回は粒あん。工程は単純で豆を煮て砂糖と練るだけですが、簡単とはいえません。
和菓子作りの第一歩なので是非一度はトライしてみてください。
豆を煮るという工程でまず苦労されると思います。コツは「炊き慣れた豆」「炊き慣れた量」「炊き慣れた鍋」です。
なにか変わると感覚が狂いますので、プロも苦労することがあります。

使用した道具:しゃもじ、鍋

豆を煮る鍋は豆の4倍以上あったほうがいいでしょう。マメは水分を吸って膨れます。
あんこを練る鍋は寸胴のような深いものではなく浅くて底に丸みのあるものがいいと思います。
材料と配合

配合

小豆:200g
白双糖:200~280g
水:適量
塩:0~0.2g

砂糖の量はお好みでどうぞ。
グラニュー糖や上白ならば少なめがいいと思います。
砂糖は多いほうが日持ちもよく冷凍対応もいいです。

この配合で仕上がりは約650gです。
砂糖の量にもよります。
豆を煮くずしてしまっては歩留まりも悪いです

1,豆を洗います。

一晩水に漬けるという工程は手抜きしても大丈夫だと思います。重曹を使うともいいますが、これも必要ないでしょう。
小豆は豆の中でもクセのないほう、煮やすい豆です。

2,豆を煮ます。

沸騰したら火を止めて鍋にふたをしてしばらく放置します。蒸らし工程といいますが、極めて大事なところです 。
沸騰してから弱火にして5~10分くらい煮る方もおられます。 私は蒸らしは10分くらいでしょうか?

煮汁に豆の色が付きます。

3,渋切りをします。
煮汁を捨てる工程です。
豆煮工程であんのキャラクターが決定されます。
「渋切り」のタイミングと回数・「蒸らし」時間が作り手の個性です。


渋切り後、少ししわがよった状態です。


渋切りの意味について
1,アクを捨てあっさりとした味にする
2,豆を煮やすくする
などあるようですが、渋を切らない方もおられます

びっくり水について
ふっとうした時点で大量の水を一気に入れて温度を急激に下げると豆は水を吸いやすいです
私は小豆はマメの中では煮やすいほうなので必要ないと思っております

4,マメ煮後半。
手元に水を用意しておきます。


渋切り前は水はたっぷりでしたが渋切り後はヒタヒタで煮ます。


水が減ったときにわからないので今回は落し蓋はしません。
落し蓋は豆が踊りにくくなるのでしたほうがいいのですが、よほど慣れてからにしてください。
慣れないうちはマメの顔を見ながら煮たほうが失敗は少ないと思います。
落し蓋をする場合はアルミホイールでも金属や木のふたでもいいです。さらし布でもいいです。

5,沸騰したら弱火でコトコト煮ます。
水は蒸発して水位が下がりますが、さらに吸水によって豆が膨れるので豆が水面より顔をだします。
つきっきりで水を足しながらヒタヒタ状態を維持して煮てください。
頻繁に少しずつ水を足します。


水は多くても少なくても豆は踊り、潰れます。
豆煮のコツは
1,豆を潰さずに
2,均一に
3,ふっくらと
煮ることです。

「豆はグラグラ炊かずにブツブツ炊け」と昔からいわれております。

徐々にイイ感じになってまいりました。
「豆は何分煮るのですか?」という質問を受けることがありますが
火力・鍋・仕込み量・豆の種類・等級・年度産・保存法によって違ってまいりますので
残念ながらお答えいたしかねます。


6,では煮え具合を確認いたします。
詳しくは下の動画を参考にしてください。
指の腹で豆を潰してみます。
豆は熱いので水につけてから指でつぶしてください。

芯が大きいです。


芯がありますからまだまだ。


このくらいなら完璧でしょう。


豆の発育は必ずしも均一ではないので
煮えムラがあります
鍋の真ん中と周囲上と下でも少し違います
いくつかの豆を見て煮え具合を判断します

7,蒸らします。
豆が8~9割方にえましたら蒸らします。
火を止めてふたをするだけですが、これは均一にふっくらと煮るための最重要ポイントです。


蒸らし時間は塩梅です。今回は30分ほど放置しました
その後いくつかの豆を潰してみて、まだ芯があるようだと再びコトコトやってください。
芯が残ってると砂糖が浸透したときに石のように硬くなります。
よし!煮えてる!と判断しましたら煮汁を捨てます。
捨てない方もおられますのでお好みでどうぞ。
私の父なら捨てません。上から砂糖を入れて練ってしまいます。
今回は捨てました。

煮上がった豆はこんな感じです。


8,餡練、あんこを練る工程。
まず水を入れて砂糖を溶かします。
今回は私の好みで白双糖を使いました。さっぱりしてうまいのです。
水は今回は70g使用しましたが、この水は砂糖を溶かすためのものであって、
歩留まりは、ほぼ「煮上がった豆+砂糖」の重量です。
水の量は仕込み量が多いときは水は少なく、仕込み量が少ないときは水は多くしてください。
砂糖は完全に溶かす必要はなく、半分ほどとけたら十分です。
昔は砂糖を完全に溶かしてから豆を入れるべしとされてましたが、
その当時は砂糖の割合が大きかったので糖化現象を起こしやすく、
シャリ防止の意味で完全に溶かしていたのです。
今の餡は最中・羊羹以外はそんなに割が多くないので完全に溶かす必要はないです。


豆を入れて火にかけて練ります。
練り時間は少ないほどさっぱりとしますが、
時間をかけると日持ちがよく水分がでてきたりしにくくなります。
業務用の練りあんは必ずしっかりと時間をかけて練っております。

あんこを練るときによくはねますが、沸騰中のあんこは猛烈に熱いので必ず長袖・手袋で武装してください。
おおやけどします。
では、練りましょう。強火で一気に練り上げます。

豆を入れた直後


少し火を入れた状況


沸騰した状態


練上がり


上の写真をごらんの通り練るにしたがって硬くなっていきますが、所要時間は10分程度でした。

使用目的によって硬さは違います。
炊き上げ後、冷めたらぎゅっと硬く締まりますので、冷めたときの硬さを計算して練上がりを判断します。
季節によって練上がり後の締り具合が違います。
冬は硬く、夏は柔らかくなり易いので、練上がりも季節によって変わります。
この判断は経験によって得るしかないと思います。砂糖の量によっても違います。
下の動画でできるだけ詳しく説明しておりますので、参考にしていただければうれしいです。

7,別の容器に移して粗熱をとり、ラップをして保存します。
冷凍する場合は砂糖を多めにして、ラップをきっちりとします。
空気に触れると冷凍障害を起こしやすく、砂糖が少ないと冷凍障害を起こしやすいです。
下手な冷凍はバサバサになります。


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以上

動画もごらんください
粒あん